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AI用語

マルチ報酬強化学習

Multi-reward RL

解説

複数の報酬(評価軸)が存在する強化学習のこと。正確性、安全性、文字数制限など、トレードオフになりがちな複数の目標を同時に最適化することを目指します。各報酬のバランスをどう取るかが技術的な難所であり、GDPOはこの課題を解決する手法です。

さらに詳しく解説

マルチ報酬強化学習とは

マルチ報酬強化学習(Multi-Reward Reinforcement Learning)は、複数の報酬関数を同時に最適化する強化学習手法です。LLMの学習において、品質・安全性・有用性など複数の目標を同時に達成するために使用されます。

従来の単一報酬学習との比較

観点単一報酬マルチ報酬
目標1つの報酬最大化複数報酬のバランス
複雑性低い高い
柔軟性限定的高い
ハッキング耐性脆弱堅牢

アーキテクチャ

マルチ報酬RLシステム:
├── ポリシーモデル(LLM)
├── 報酬モデル群
│   ├── 品質報酬モデル
│   ├── 安全性報酬モデル
│   ├── 有用性報酬モデル
│   └── 倫理性報酬モデル
├── 報酬統合器
│   ├── 重み付け合計
│   └── パレート最適化
└── 最適化アルゴリズム
    └── PPO / DPO / GRPO

主要アルゴリズム

重み付けスカラー化

python
# 擬似コード
def compute_reward(outputs, weights):
    r_quality = quality_model(outputs)
    r_safety = safety_model(outputs)
    r_helpful = helpful_model(outputs)

    return (weights[0] * r_quality +
            weights[1] * r_safety +
            weights[2] * r_helpful)

制約付き最適化

主目標を最大化しつつ、他の目標を制約として扱う。

パレート学習

複数の目標間のパレートフロンティアを探索。

実装例

学習プロセス:
1. プロンプトをサンプリング
   ↓
2. 複数の応答を生成
   ↓
3. 各報酬モデルで評価
   ├── 品質: 0.8
   ├── 安全性: 0.95
   └── 有用性: 0.7
   ↓
4. 報酬を統合(重み付け)
   └── 総合: 0.82
   ↓
5. ポリシーを更新
   ↓
6. 反復

課題と解決策

課題解決策
報酬間の競合動的重み調整
スケールの不一致正規化
計算コスト増大効率的なサンプリング
過学習リスク正則化・早期停止

最新研究

手法特徴
Multi-objective RLHF複数目標の同時最適化
Constrained RL安全性を制約として扱う
Reward Ensemble複数報酬モデルのアンサンブル
Adaptive Weighting学習中に重みを動的調整

応用分野

  • 対話AI: 有用性と安全性のバランス
  • コード生成: 正確性とセキュリティ
  • コンテンツ生成: 創造性と適切性
  • ロボティクス: 効率と安全のトレードオフ
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